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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「私、高校へ行こうと思ってるんだ」
 光樹が沙絢の意を推し量るように見つめてくる。
「高校に通っていても、入籍はできるぞ」
 彼はまた夜景に視線を戻し、少し逡巡してから言った。
「こんなことを言うと、折角の雰囲気を台無しにするかもしれないが、俺は早く沙絢を抱きたい」
 早口で告げた彼の言葉をすべて咀嚼するまでには多少の時を要した。

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