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Sincerely

第3章 夢見る少女が消えた日。前編

悶々としながらもまだ残ってた麻酔に負けて眠りに落ちて、目が覚めたら朝だった。
スマホの画面を見やったけど、彼氏からのメッセージはない。

やっぱりわたしの事、もうどうでもいいのかな…

気持ちが下へ下へ沈んでいくのを感じた。

こんな気持ちじゃ多分笑えない。
だから今日はみんなの所へは行かず、ベッドで勉強する事にした。
これでも受験生の端くれだから、わたし。
今は倦怠期?な彼氏の事も、なぜかわたしにアプローチしてきたヒロヤの事も考えない!
そう思いながら問題集を広げた。


昼過ぎに枕元のスマホが鳴った。
『ユミコちゃん、部屋に行ってもいい?』
ヒロヤからのlineだった。
とりあえず勉強もある程度片が付いた所だったので、一言だけ返した。

『いいですよ?』
と。

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