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BL短編

第1章 溢れ出た想い

「はあ...ん、はあ...」
僅かな時間で2回イッた気だるさで頭をフローリングに預ける。
目だけを直人のほうに向けた。

「とりあえずちんこしまえよ。」
「あー、うん...」
モゾモゾと腰だけ浮かせてちんこを定位置に戻した。

「なあ、良かった?」
「へ?」
直人が屈んで、視線が近くなる。
「気持ち良かった?ハルチャン?」
直人の目は笑ってなかった。

首筋に直人の指が伝って、ゾクリと背中が危険信号を知らせる。
でも俺は直人から目を話せない。


「気持ち良いこと好きならさ、俺の犬から始めたらいい。」
直人から残酷な台詞が降ってくるのはいつものこと。

「犬なら舐めるのが仕事だし、俺は犬好きだぜ?お前が犬として振舞ってるうちに、気になる奴になる可能性も、もしかしたら、あるかも...な?」

直人は残酷だ。酷く傷つく台詞でも難なく口にする。

「うちの犬、頬やら耳やら口やら、顔中舐めまくるけど、俺は好きだぜ。」
ああ、それは、“犬になる“と言えば、俺も直人に、触れていいって、そういうことなんだろうか。

触れたい。
触れたい。
触れたい。

直人に触れたい。


俺は誘われるように手を伸ばした。



End.

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