近くて甘い
第52章 未来のために
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加奈子さんの事が気になって気になって仕方がなかった私は、明後日の隼人のお誕生日会の準備を用事を済ませると、有川商事へと出向いていた。
余計なことかもしれないと分かっていても、結婚するだなんてどういうことなのか、ちゃんと加奈子さんに聞いておきたい…
そんなのは私の自己満足だということは百も承知のことだ。
「あ、真希さん!どうかし──」
「っ…しっ、静かにっ!」
私を見付けて笑顔で声をかけてきた酒田さんに、目でアピールすると、酒田さんは怪訝な表情をして片手で顔を覆った。
「………また…なにか社長に怒られそうなことを考えているんですか…?」
「そっ、そうじゃなくてっ…」
そうじゃなくないけど…。
絶対に、加奈子さんのことが心配できたなんて言ったら、お節介はやめろっ!て怒られそうだし…。
「はぁ…僕はなるべく関わりたくないなぁ…」
「大丈夫です!私、加奈子さんのことを探しているだ──」
「きゃぁあっ!すみませんっ」
丁度酒田と話していたところで、遠くの方で書類を大胆に落としている加奈子さんの悲鳴が聞こえてきた。
加奈子さんの事が気になって気になって仕方がなかった私は、明後日の隼人のお誕生日会の準備を用事を済ませると、有川商事へと出向いていた。
余計なことかもしれないと分かっていても、結婚するだなんてどういうことなのか、ちゃんと加奈子さんに聞いておきたい…
そんなのは私の自己満足だということは百も承知のことだ。
「あ、真希さん!どうかし──」
「っ…しっ、静かにっ!」
私を見付けて笑顔で声をかけてきた酒田さんに、目でアピールすると、酒田さんは怪訝な表情をして片手で顔を覆った。
「………また…なにか社長に怒られそうなことを考えているんですか…?」
「そっ、そうじゃなくてっ…」
そうじゃなくないけど…。
絶対に、加奈子さんのことが心配できたなんて言ったら、お節介はやめろっ!て怒られそうだし…。
「はぁ…僕はなるべく関わりたくないなぁ…」
「大丈夫です!私、加奈子さんのことを探しているだ──」
「きゃぁあっ!すみませんっ」
丁度酒田と話していたところで、遠くの方で書類を大胆に落としている加奈子さんの悲鳴が聞こえてきた。