テキストサイズ

近くて甘い

第55章 淡い恋の終わり

━━━━━━━…



「いよいよだな…」



「う…ん…」



春人の問いかけに、言葉のトーンがあがらない。



こういうのなんていうのかな…

マロッジ…

いや


マルリッチ…?





「どうした?マリッジブルーなのか?」



「それだっ!!!!」




突然叫び出した加奈子に、わぁっと身体を仰け反らせた春人に、加奈子は、ん?とハテナを浮かべる。





「なんなんだよっ…突然大きな声出すなってのっ…」



「ご、ごめん…」



「ま、そんなことかなに言っても仕方がないか…」




呆れたような春人の言葉に加奈子は抗議をする。



和気あいあいと話しながら、加奈子は、春人との結婚生活を思い描こうとするが…




────田部さんっ…



最後に聞いた要の声が頭にこびりついて離れない…



最後だと、そう決めたのに、まだ引きずってるなんてっ…







ストーリーメニュー

TOPTOPへ