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息を切らしながら、要は空港内を走っていた。


間に合ってくれっ…



今さらなことも、
迷惑なことも分かっている…



それでも、この自分の気持ちをしっかりと伝えたい──…




「はぁっ…」




辺りを見回して、目的の飛行機を探す。


今までにないほど自分が焦っているのを感じながら、歯を食いしばる。




情けない…



彼女は、いつだって誠実でまっすぐで、強かったというのにっ…





「失礼っ…」




「えっ、あっ、はいっ…」





突然要に呼び止められて、驚いた係員は、要の精悍な顔立ちにまた再び驚いた顔を見せて赤面した。




「このっ…この便を探しているんだが──」



「えっと…」




ぼんやりとした様子の係員に、要はさらに詰め寄る。




もう時間はロスしたくない──…




すでにもう無駄な時間を過ごしてしまったのだから…




「急いでるんだ…っ」




「あ、はいっ…今お調べしますっ…」




ハッとした係員は、そのまま急いで要の示した飛行機を調べた。