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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

そして、それは次第に数を増やして、雨になって行く…


「わぁっ!真希様、雨ですねっ!急ぎましょう!」


愛花ちゃんはそう言いながら、カバンをがさごそと探り出す。


合わせて私もカバンを開いた。



雨は好き



でも、


理由は



昔と違う──



「急がなくていいよ。」


そう言いながら、私は鮮やかな紺の折り畳み傘を開いた。


隣で、愛花ちゃんもピンクの折り畳み傘を開く。



「………傘があるんだから。」



そう言うと、傘のせいで、顔がピンクになった愛花ちゃんが笑った。

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