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しばらく静かな時間が流れた。



言いたいことは言った…



はぁ…と小さく息をついた加奈子は、要の胸を抑えていた手を要に掴まれて、驚いて顔を上げた。




「そうだね──」





じりじりと近付いてくる要に目が釘付けになる。





「もう…終わりにしよう…」





あっさりとした要の言葉に、胸が締め付けられるのを感じた加奈子は、腕を掴まれたまま目線を下へと下げた。





これで…いいんだ…



これでもう…



この恋は終わらせて…






「片想いを終わらせて、


今から両想いを始めよう…」





「……………へ…？」






要の言葉に、加奈子は再び顔を上げて要のことを見つめた。






「田部さん……」





今なんて……




「気付くのが遅くて…


そして、君を傷付けて、本当にすまなかった…」




「……あ…っと……」





「傲慢にも、君から想われていることを当たり前だと思っていたみたいだ…」