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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

にゃ~

とかわいらしい声がたくさんする。


近付いてみると、段ボールにたくさんの子猫が雨に濡れながら、ジッとこっちを見てた。



「捨て猫…?」



私と愛花ちゃんは駆けよって、段ボールの前にしゃがんだ。


『ご自由にどうぞ』



まるで無料のチラシみたいな言葉が書かれた紙が貼ってあって、何だか腹立たしかった。



「あ、この子、足怪我しているみたいです…」



愛花ちゃんが段ボールの中に手を伸ばした。


ニャアニャアと私たちに近付こうとする子猫の中、一匹だけぐったりした子がいた。

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