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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

ウルウルした瞳で力なくこっちを見てる。


猫の気持ちは、分からないけど…


助けてって、
私に訴えてるようにみえて…。


思わず…

スイッチが入ってしまった。


「愛花ちゃん!」


「はいっ!」


突然の私の声に、愛花ちゃんの身体がビクついた。


私は折り畳み傘を猫の段ボールの上に被せると、雨に濡れながら、愛花ちゃんを見た。


「真希様っ!?」


「愛花ちゃん、そっち持って!」


私は段ボールの端を持つと片側を持つように愛花ちゃんに言った。


「えっ、えっ、えっ!?」


「いいから早く!」


「もしかして真希様、屋敷に…」


当たり前のことを言う愛花ちゃんを少しきつめに見た。

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