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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

「きゃーーっ!!ちょっと待ってっ!ダメだってばっ!!!」


階段の上の方から真希の大きな声がして、光瑠と要は顔を上げた。


タタタタとたくさんの足音が聞こえてメイドたちが慌てているのが分かる。


「何の騒ぎだ…」


光瑠が顔を上げながら、古畑に尋ねると、古畑は片手で顔を覆ってあちゃーっという顔をした。



「いやっ、そのっ…」


言い淀む古畑に、光瑠と要は首を傾げる。



「ダメダメっ!!こっちだってばっ!!!」



真希の声が近付いてきたのを感じて、光瑠は再び目の前の大きな階段を見上げると、何故か濡れた制服姿の真希がこっちに向かって走ってきた。

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