近くて甘い
第60章 卒業と、それから…
お父さんの制止を振り切って、ピョンとイスから降りた隼人は、スタスタと私たちの前に来た。
「隼人…?」
「どうした…」
フッと息を吐いた隼人は、仁王立ちして、腰に手を当てる。
「ひかる!」
「………なんだ…」
どうしたんだろう…
私たちだけじゃなくて、会場のみんなが、隼人が何をしでかすのかとハラハラしているのが分かった。
「お姉ちゃんに…チュウしていいのは僕だけだって…僕はそうひかるにいった!」
「っ……」
「隼人……」
そう言えば、隼人はいつも私と光瑠さんがキスしようとしてると邪魔をしてきては、『お姉ちゃんとチュウしていいのは僕だけなの!!』と叫んでいた…。
「まさか…こんな時まで言われるとは…」
額に手を当てた光瑠さんがガクっと項垂れる。
「あ、あのね、隼人──」
「でも…」
隼人を説得しようと、しゃがみこんで声を掛けようとしたら、隼人がそれを遮って言葉を続けた。
そしてそんな隼人に、光瑠さんは、首を傾げながら再び顔を上げる。
隼人の瞳がキラキラと光っていた。
「ひかるが…
お姉ちゃんのことをしあわせにするっていうんだったら…
だったら、今日から、
ひかるもお姉ちゃんとチュウしてもいいよ!」
っ……隼人っ…
「隼人…?」
「どうした…」
フッと息を吐いた隼人は、仁王立ちして、腰に手を当てる。
「ひかる!」
「………なんだ…」
どうしたんだろう…
私たちだけじゃなくて、会場のみんなが、隼人が何をしでかすのかとハラハラしているのが分かった。
「お姉ちゃんに…チュウしていいのは僕だけだって…僕はそうひかるにいった!」
「っ……」
「隼人……」
そう言えば、隼人はいつも私と光瑠さんがキスしようとしてると邪魔をしてきては、『お姉ちゃんとチュウしていいのは僕だけなの!!』と叫んでいた…。
「まさか…こんな時まで言われるとは…」
額に手を当てた光瑠さんがガクっと項垂れる。
「あ、あのね、隼人──」
「でも…」
隼人を説得しようと、しゃがみこんで声を掛けようとしたら、隼人がそれを遮って言葉を続けた。
そしてそんな隼人に、光瑠さんは、首を傾げながら再び顔を上げる。
隼人の瞳がキラキラと光っていた。
「ひかるが…
お姉ちゃんのことをしあわせにするっていうんだったら…
だったら、今日から、
ひかるもお姉ちゃんとチュウしてもいいよ!」
っ……隼人っ…