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近くて甘い

第5章 愛猫家になろうっ!

随分単純な上司だ…



数分ですっかりなついた猫とじゃれあいながら、要は横目で光瑠と真希を見た。


こうもラブラブっぷりを見せつけられては、さすがの要も大きく溜め息を洩らす事しかできない。


さっきの会話で、もう少し意地悪な事を言っとけば良かった…


そんな後悔をしながら、猫に癒しを求めるようにじゃれる。



「お前、なんでこんな濡れてるんだ!!傘を買ってやっただろうが!」


光瑠はそう言いながら、先ほど古畑から手渡されたタオルを真希に被せた。


「あ…猫にさしてあげたので…」


「あぁ?」


呆れたように眉をひそめる。


自分より猫を優先させるなんて、お人好しにもほどがある……



だが…


それが真希であり、


そんなところに惹かれたのもまた事実…

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