近くて甘い
第10章 プリンスはMr.…
ハートはとっくに盗まれている。
何をしたってもはや手遅れなのだ。
「バカね。副社長の顔を入社しても知らないなんて。」
画面に指を滑らせながら、香純は加奈子をまたバカにする。
「うるさいなぁっ…」
社長だってこの前顔知ったばかりなのに…
「加奈子、本気になったって報われないんだからやめなさい?
『惚れない女はいない』それが関根副社長で、ライバルばっかりなんだから。
お姫様抱っこしてもらっただけで、もう本当に光栄なことなのよっっ!!」
「むっ…」
優しく宥める藍に加奈子が不満の声を洩らす。
聞けば聞くほど彼が遠い存在だと思い知らされる。
確かに、あのルックスにあの穏やかな性格…プラスこの大企業のNo.2なんて…
本当にファンタジーだ…
「まぁ、私は惚れないけどね~」
ヒラヒラと手を動かした香純は珍しく電話から顔を上げてうっとりとした表情を見せた。
何をしたってもはや手遅れなのだ。
「バカね。副社長の顔を入社しても知らないなんて。」
画面に指を滑らせながら、香純は加奈子をまたバカにする。
「うるさいなぁっ…」
社長だってこの前顔知ったばかりなのに…
「加奈子、本気になったって報われないんだからやめなさい?
『惚れない女はいない』それが関根副社長で、ライバルばっかりなんだから。
お姫様抱っこしてもらっただけで、もう本当に光栄なことなのよっっ!!」
「むっ…」
優しく宥める藍に加奈子が不満の声を洩らす。
聞けば聞くほど彼が遠い存在だと思い知らされる。
確かに、あのルックスにあの穏やかな性格…プラスこの大企業のNo.2なんて…
本当にファンタジーだ…
「まぁ、私は惚れないけどね~」
ヒラヒラと手を動かした香純は珍しく電話から顔を上げてうっとりとした表情を見せた。