近くて甘い
第10章 プリンスはMr.…
そのタイミングで、ピコンッ…と香純のスマホが鳴った。
「───他の男は駒だって。」
はいっ!?
こまっ?
「なに…?駒って…?」
藍の言葉に香純は再びLINEをしながら、フフフと不敵に笑った。
「だから……私、本気なんだって。」
「っ……」
香純の性格がキツいのは初対面の時から分かっていたことだが、それ以上のヤバさを感じる。
黙り込んだ藍と加奈子は顔を見合わせて、無理矢理笑顔を作った。
「わっ、私、食器下げてくるねー」
逃げるようにしてお盆を掴み、振り返ろうとしたその時──
「あ、どうも。田部さん。」
「きゃぁあああああ!」
突然現れたその姿に加奈子はお盆をひっくり返した。
のだが────
「おぉっと!!大丈夫っ?」
落ちそうになったお盆と食器はうまくキャッチされ、さらに爽やかすぎる笑顔も振り撒かれた。
「───他の男は駒だって。」
はいっ!?
こまっ?
「なに…?駒って…?」
藍の言葉に香純は再びLINEをしながら、フフフと不敵に笑った。
「だから……私、本気なんだって。」
「っ……」
香純の性格がキツいのは初対面の時から分かっていたことだが、それ以上のヤバさを感じる。
黙り込んだ藍と加奈子は顔を見合わせて、無理矢理笑顔を作った。
「わっ、私、食器下げてくるねー」
逃げるようにしてお盆を掴み、振り返ろうとしたその時──
「あ、どうも。田部さん。」
「きゃぁあああああ!」
突然現れたその姿に加奈子はお盆をひっくり返した。
のだが────
「おぉっと!!大丈夫っ?」
落ちそうになったお盆と食器はうまくキャッチされ、さらに爽やかすぎる笑顔も振り撒かれた。