近くて甘い
第12章 お願いの仕方 ~真希~
「はっ…どうだかっ…!」
イライラしながら、光瑠は仰向けに寝転がり天井を見た。
「んもぉ…光瑠さんてば…」
身体を起こした真希は仰向けに寝転ぶ光瑠の上に覆い被さって甘えるように強く抱き締める。
「そんなこと起きませんから…」
「っ……」
「愛花ちゃんも隼人もいるんですよ?」
光瑠の腕が空中を躊躇うように舞う。
「いや…だが…っ」
「お願いしますっ…
私ちゃんと分かってますよ?」
本当に確信犯でないのか疑わしいその瞳。
「………何が」
空中を舞っていた光瑠の腕はゆっくりと真希の身体を抱き締める。
「私は光瑠さんのものってことです…」
にっこり微笑まれた光瑠はため息をつきながら、再び天井をみた。
「だから…
ね…?」
惚れた弱味とはまさにこの事だ。
「……分かっ……た…」
有川光瑠────二度目の完敗である。
「やったっ!!光瑠さん大好きっ!!」
抱き付く真希を黙って抱き締め返す光瑠。
一体自分はこれからこうやって何度彼女に負けるのだろうか…
光瑠は自分で自分の甘さに溜め息をついた。
イライラしながら、光瑠は仰向けに寝転がり天井を見た。
「んもぉ…光瑠さんてば…」
身体を起こした真希は仰向けに寝転ぶ光瑠の上に覆い被さって甘えるように強く抱き締める。
「そんなこと起きませんから…」
「っ……」
「愛花ちゃんも隼人もいるんですよ?」
光瑠の腕が空中を躊躇うように舞う。
「いや…だが…っ」
「お願いしますっ…
私ちゃんと分かってますよ?」
本当に確信犯でないのか疑わしいその瞳。
「………何が」
空中を舞っていた光瑠の腕はゆっくりと真希の身体を抱き締める。
「私は光瑠さんのものってことです…」
にっこり微笑まれた光瑠はため息をつきながら、再び天井をみた。
「だから…
ね…?」
惚れた弱味とはまさにこの事だ。
「……分かっ……た…」
有川光瑠────二度目の完敗である。
「やったっ!!光瑠さん大好きっ!!」
抱き付く真希を黙って抱き締め返す光瑠。
一体自分はこれからこうやって何度彼女に負けるのだろうか…
光瑠は自分で自分の甘さに溜め息をついた。