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近くて甘い

第15章 いざ出発っ!

繊細かつ丁寧な部分は全くと言っていいほど欠落しているが、それは副社長によって充分過ぎるほど補われている。


本能で何もかも感じ取る光瑠に

頭脳で分析し慎重に物事を進める要


最強のタッグ…


最強の二人組…


なのだが…。



弱点がどちらも
“ 藤木 真希 ”だと言うことが、とても厄介で、酒田を大いに困らせる、悩みの種だ。


「酒田、今何時だ…」


ようやく相槌以外の言葉を発した光瑠。


「えと…11時です」


「……そうか。」


しばらくの沈黙が続いたあと、再び光瑠は酒田を見た。


「酒田……11時は昼だと思うか」


「は?」


よく分からない質問だ。


これはどう返すのが正解なのか…


言い淀む酒田に光瑠が貧乏ゆすりをする。


「黙っているということは、昼だと思うんだな。」


「えっ…あのっ…」


何故そういう解釈になった…!?!?


しかも、真面目に答えるなら昼ではないと思うが…

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