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近くて甘い

第17章 社長夫人は高校生っ!

かわいそう?
誰がだろう…とその前に…



「吉岡くんじゃないなら、一体誰なの?」


「へっ…?」



話題が急に自分に戻ったからか、顔を紅くする愛花ちゃんは、俯いてしまった。



「もしかして…亮くん?」



この前は梨子の前だったから言いにくかったとかかなぁ?確かに彼はちょっとチャラいけど話しやすくていい人だから…



「ちっ、違いますっ…!本当にっ…!」


「大丈夫、梨子には言わないよ?」


「本当に違いますから!もっ、もう私の話はやめましょうっ!」


照れながら慌てる愛花ちゃんがかわいくて、つい自分がいまとてもマズイ状況であることを忘れてしまう。



「ねぇ…じゃあヒントちょうだい!」


「っ…いやですっ!」


「なんでよー!ねぇ、私の知ってる人?」


「もういいじゃないですかっ!」


「えーそれだけ教えてよー!ね?」



じっと見つめると、愛花ちゃんは困った顔をした後、小さくコクンと頷いた。


うそっ!


「だっ、誰⁉︎」


「もうっ!その質問だけって言ったじゃないですかっ!」



ケチだなぁ…
何とか愛花ちゃんが教えてくれないかなぁと思ったけど、どうしても口を開いてくれなかった。


すると、遠くから梨子の叔母さんのゆかりさんが私と愛花ちゃんを呼んだ。

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