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近くて甘い

第17章 社長夫人は高校生っ!

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かなりのハイペースで、ワインを呑んでいく光瑠を見て、酒田は困り果てていた。


要が止めてくれるかもしれないと思っていたが、同調しながら酒を飲むばかりだ。



「もういい加減になさったほうがっ…」


「休暇なんだから気にするな、ほら、お前も呑め」



ほんのり顔を紅くした要にワインを注がれた酒田は、またため息をついた。



「ご主人様っ!!」


突然聞こえてきた大きな声の方を、光瑠はグラスに口をつけながら、見つめた。


そこには、ムッとした様子の愛花がいて、みんなが目を見張っていた。



「ご主人様…?」



亮が首を傾げる中で、愛花はお構いなしにツカツカと光瑠の元に近付いて行った。



「………なんだ」


「今日は休肝日です!」


「なっ…おいっ…!」



無理矢理ワインのボトルを取り上げた愛花は、そのまま怯むことなく光瑠を見つめた。



「愛花ちゃんっ…」



ドアの方から梨子と共に帰ってきた真希の声がして、愛花はそちらに向き直った。



「真希様…」



ゆらゆらと真希の瞳が揺れる。


梨子はそんな二人の様子を横で伺っていた。




「ご主人様って…?え?なに?」


「っ…なにいってんの梨子…っ!そんなこと愛花ちゃんは─────」


「いいんです!真希さま!」



力強く真希の言葉を遮った愛花に皆が注目をする。



「梨子さん…私…」


にこりと笑いながら、愛花は話を進めた。



「有川邸で、住み込みでメイドをしているんです…

だから…光瑠様と真希様は私のご主人様なんです」


「愛花ちゃん…っ」

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