近くて甘い
第18章 片想いの星
目の前に見えている星たちは、キラキラと輝いていて、最高の景色だと言うのに───
「……とてつもなく片想い…ですね…」
何故か…切ない想いを助長させる───
「とてつもなく…?」
「とてつもなく…ですね…」
少し自嘲気味に、愛花が答えた。
「どういうこと…?例えば…」
「………」
「相手に…婚約者がいるとか…?」
言った後で馬鹿らしくなった浩平は、顔を下ろした。
「ごめん…そんな訳ねぇよな…。
それは……」
俺だ───
辺りが暗いせいか、視界がぼんやりと歪んでいることに気付かぬまま、はらりと浩平の瞳から涙が落ちた。
「っ……大丈夫だよっ…野口と出会って間もないけどさっ…俺、野口ってすげぇいいやつだと思うからっ…」
だから…
俺なんかよりずっと…
「可能性が───」
「ないです」
きっぱりと言い切った彼女に驚いた浩平は、密かに涙を拭いながら黙った。
「いや、そんなこと、分かんねぇだろ?」
「分かります」
「……とてつもなく片想い…ですね…」
何故か…切ない想いを助長させる───
「とてつもなく…?」
「とてつもなく…ですね…」
少し自嘲気味に、愛花が答えた。
「どういうこと…?例えば…」
「………」
「相手に…婚約者がいるとか…?」
言った後で馬鹿らしくなった浩平は、顔を下ろした。
「ごめん…そんな訳ねぇよな…。
それは……」
俺だ───
辺りが暗いせいか、視界がぼんやりと歪んでいることに気付かぬまま、はらりと浩平の瞳から涙が落ちた。
「っ……大丈夫だよっ…野口と出会って間もないけどさっ…俺、野口ってすげぇいいやつだと思うからっ…」
だから…
俺なんかよりずっと…
「可能性が───」
「ないです」
きっぱりと言い切った彼女に驚いた浩平は、密かに涙を拭いながら黙った。
「いや、そんなこと、分かんねぇだろ?」
「分かります」