近くて甘い
第19章 休暇は甘く…
顔を見合ってクスりと笑った2人。
「あの…重くないですか?」
「大丈夫だ」
真希は、光瑠の髪を撫でるように触れると、ぎゅっと強く光瑠に抱き付いた。
まるで、あやされている赤ん坊のようなその姿。
「………幸せです…」
「そうか…」
背中を摩りながら、耳元で囁かれたその言葉に緩く光瑠は笑った。
「………今度は…」
「隼人と3人で来るか…」
身体を離した真希はコクンと頷いた。
「楽しみ…」
「いくらでも、どこにでも、連れてってやる」
「っ………」
「お前が望むなら…
仕事を投げ出してでも──」
「それはダメですっ!」
突然ムッとした真希に光瑠が声を上げて笑った。
「冗談だ…」
ホッとした真希を再び光瑠は引きつけた。
まぁ…
「また、俺に黙って男と泊まるような事があったら別だが…」
もぉっ…
そんな事を真希が呟く前に再び真希の唇は、優しく塞がれていた────