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近くて甘い

第21章 チョコレートは魅惑の味…

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真希さんと過ごせる…


自制心のある要だが、胸が弾むのを無理矢理に抑え込むことが出来ない。


本気で彼女を光瑠から奪取しようと企んでいるわけではないが、やはり愛しい人と二人きりと思うと顔が綻んでしまう…


用意していたチョコレートを持参しながら、要は少し控えめにノックをした。



「どうぞ……」



おっとりしたその声音に軽く微笑みながら、要は扉を開けた。



「失礼します…」


「あ……こんにちは……かな…めさん」



……?



とつとつと話しながら微笑む真希を見て、少々怪訝に思いながらも、要は微笑みを返して、真希の隣の席へと腰を下ろした。



「あの…これ…」



持って来たチョコレートを差し出そうとしたところで、机に食べかけのチョコレートの箱があるのを見付けて言葉が止まった。



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