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近くて甘い

第21章 チョコレートは魅惑の味…

ゆったりとしたソファーに真希の身体を移動させた要は、ワンピースの胸元から覗く白い肌に触れた。



「ぁっ…」


甘い声を上げる真希が愛しくて愛しくて…


たまに過る背徳感に、要は精悍な顔を歪ませた。



けれど…



不意に、出会った時の雨に濡れた真希の姿を思い出した。



巡り合って、すぐに心臓を鷲掴みされたようだったあの感覚…





「社長よりも…先にあなたを見つけたのは、この僕だ…っ」


「あっ…」




無意味だから、考えるのはやめようとしていた事が、頭を駆け巡って、この状況を無意識に正当化させようとする。



胸元がはだけた真希を要は切なげに見下ろした。


速まる鼓動…
もう止まらない…


にっこり笑って、キスをせがむように手を伸ばしてきた真希の片手を、要はゆっくりと掴んだ。



「……愛してます……」



困らせるだけだから、言わないで置こうと決めたその言葉を呟いた要は、吸い寄せられるように、真希の唇に近付いた。



「私も…です…










ひかるさん…」







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