近くて甘い
第21章 チョコレートは魅惑の味…
“会議室で副社長と社長の婚約者がっ…”
その言葉に一気に頭が真っ白になった光瑠は、社長室から飛び出した。
どちらの事も、
信じていない訳ではないっ…
要が真希の事を想っているのは分かっている事だが、そんな風に自分のいないのをいい事に真希を無理矢理抱く事はしないだろうと頭では分かっていても、
不安で仕方がなかった。
誤解だったことが分かったあとでも、鳴り止まない心臓に手を当てて、光瑠は息を吐いた。
こんなにも気が動転してしまうのは、一度、真希が要と共に自分の目の前から消えた過去があるからで…
どこかで、要には適わないと思っている自分がいるからなのだろう。
「真希っ…大丈夫か?」
苦しそうに息を吐く真希に、近寄って頬を撫でた。
しっかり…目の前にいる…
それを確かめるように。
「ひかるさんっ…あついっ…」
熱い?
今日の気温はそこまで熱くはないし、空調もきいている。
相当熱があるに違いない…
「屋敷に帰って、少し休め…」
「はぁっ…ひかるさんっ…」
っ……
何か様子がおかしい。
上気した頬と潤んだ瞳で見つめてきた真希は、自分から、ワンピースを脱ごうと胸元を解き始め、光瑠は目を見開いた。
その言葉に一気に頭が真っ白になった光瑠は、社長室から飛び出した。
どちらの事も、
信じていない訳ではないっ…
要が真希の事を想っているのは分かっている事だが、そんな風に自分のいないのをいい事に真希を無理矢理抱く事はしないだろうと頭では分かっていても、
不安で仕方がなかった。
誤解だったことが分かったあとでも、鳴り止まない心臓に手を当てて、光瑠は息を吐いた。
こんなにも気が動転してしまうのは、一度、真希が要と共に自分の目の前から消えた過去があるからで…
どこかで、要には適わないと思っている自分がいるからなのだろう。
「真希っ…大丈夫か?」
苦しそうに息を吐く真希に、近寄って頬を撫でた。
しっかり…目の前にいる…
それを確かめるように。
「ひかるさんっ…あついっ…」
熱い?
今日の気温はそこまで熱くはないし、空調もきいている。
相当熱があるに違いない…
「屋敷に帰って、少し休め…」
「はぁっ…ひかるさんっ…」
っ……
何か様子がおかしい。
上気した頬と潤んだ瞳で見つめてきた真希は、自分から、ワンピースを脱ごうと胸元を解き始め、光瑠は目を見開いた。