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近くて甘い

第22章 疑惑の二人

「様子がっ…?」


「っ…少し…変というか何というか…っ」



どうして何も覚えてないのっ…
変って一体に何っ…?



「変ってどんな感じだったの?」


私が思った事を、梨子が愛花ちゃんに聞いた。


愛花ちゃんは、キュッと口を結んで、髪をわざとらしくいじったあと、私のことを控えめに見つめた。



「お帰りになったとき、お二人とも、とても服が乱れていらっしゃってっ…」


「っ……」


「へぇっ!!! それでそれで!?!?」


やけに元気な梨子の隣で私は頭を抱える。



「……私…何か言ってた…っ?」



こんなに質問するのが怖かったのは初めてだった。



「あ…いえ…何もっ…」


「え〜つまんなぁ〜〜い」



良かったっ…ほっと胸をなで下ろして、息を付いたら、愛花ちゃんがまた顔を紅くした。



「そのっ…話せる状態ではなかったというかっ…」



話せる状態じゃなかった?って…


ハテナを浮かべる私と梨子に変な沈黙が流れた。



「っ……そのっ…ご帰宅されて、エントランスからお部屋につくまでの間…、ずっと…ご主人様とキスされていたのでっ…」



「っ!?!?!?!?!?」



「まじでっっっっ!!!すごいっ!!!」



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