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近くて甘い

第4章 ファミレスと意地悪王子

確か…
そうだ!吉岡くん!
吉岡浩平くんだ!


梨子の彼氏の亮くんと仲が良かったはず。



「真希さまっ…」



隣で愛花ちゃんが私のブレザーの裾を引っ張りながら、小声で呼び掛けた。



「なに?」


「いいんですか?ご主人様は早く帰るようにっておっしゃっていましたけどっ…」



あ…
確かに…
いや、でもっ…



「帰りは夕方くらいって言ったし大丈夫じゃないかな…」



久しぶりだから、お昼くらい友達と話したいし…



「しかし…」



それでも愛花ちゃんは心配そうな表情で私を見ていた。



「大丈夫だよ。お昼食べたらすぐ帰ればさ。」



私の言葉を聞いて、愛花ちゃんはキュッと口を結んだ。


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