近くて甘い
第34章 企てとすれ違い
「心から…
心から愛していました──…」
気持ちを…
言葉にしたら、こうなることは分かっていた…
それでもしなかったのは、
やはりどこかで要さんの気持ちを私に向けておきたかったからなのか…
「そして…
心から、真希さんの幸せを願っています…っ」
終わった───
ようやく、
私と要さんの恋が…。
「私もっ…
要さんの幸せを心からっ…」
涙を堪えながらの言葉に、息が詰まった。
とてつもなく苦しいけれど…っ
でも、これが私の選択…
迷いは無い───
「心からっ…願っています…」