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近くて甘い

第38章 花の都は恋の街

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強引に腕を掴まれた私は、振り返って目を大きく見開く彼のことを見つめた。




「真希っ……」




低い声が身体に浸透して、思わず涙が溢れそうになる。






「何故ここにいるっ…」



「っ……」



「何故だっ……」





溢れて止まらない想い。




久しぶりの力強い腕の力を感じた私は、開いていた目を細めて、ハラリと涙を流し、思わず光瑠さんに抱きついた。





「光瑠さんのバカっ…」




「───っ…」



「何も言わないでパリに行っちゃうなんてっ…」




やっとっ…やっとっ会えたっ…









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