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近くて甘い

第40章 Tout Hotelでお食事を

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「いつもいつも光瑠さんに振り回されているんですから、今日くらい酒田さんにお暇を──」


「バカなことを言うなっ!! あいつがいなきゃ言葉が誰にも通じないだろうがっ!」



「………身振り手振りで頑張ればいけますよっ!! みんな同じ人間なんですし…」



「っ…そういう問題じゃっ…」




っ……!




言い返そうとした光瑠は真希に上目遣いでジッと見つめられて言葉をつまらせた。





「でもっ…酒田さん、いつも頑張って下さってますし、やっぱり今日くらいは───」


「ダメだっ!!」




酒田がいなくてはどうにもならない。



いつも外を出る時、日本であれ海外であれ、一人でいることのない光瑠はそうなることを必死に拒もうと努める、



が…





「……もぉ…そんなに怒鳴らないで下さいっ!気を使わせてしまうのも良くないじゃないですかっ!」



「っ…別にあいつはそれくらい慣れて──」



「二人だったら…もっとくっついて歩けますし…」



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