近くて甘い
第42章 パリの夜は…
「……それの…どっちかで…悩んでるんですか…?」
「…そうだ」
「もう…脱がし始めてるのに…?」
少し意地悪にそう言ったら、光瑠さんは目を見開いた。
「……随分挑発的なことを言いようになったな…」
「そんなことないです…」
今夜は…何だか大胆になれそう…
ドレスを掴みながら、トンっと光瑠さんを押すと、光瑠さんは、びっくりしながらベッドに座った。
「おいっ…なん───」
何かを言い掛けた光瑠さんは、私がストンっと一気にドレスを下に落とすと、そのまま固まって私の身体をジッと見ていた。