近くて甘い
第44章 White Prince and Black Prince
こうしてみると…
二人ってかっこいいなぁ…。
──────────脇目をふるなっ!!!! お前は俺の婚約者だっ!
脳内で、光瑠さんが言いそうな事が響いて私はこっそりと笑った。
「何だか…愛花ちゃん人気者みたいだけど…」
「ああ…」
遠目で愛花ちゃんを眺める吉岡くんの横顔を見つめた。
優しいその眼差し…
吉岡くんは…やっぱり愛花ちゃんのこと…
「なんか愛花ちゃん化粧が上手くて、引っ張りだこみたいだぜ〜?」
「え?」
「才能あるんじゃね?」
はにかんだ亮くんを見た後、私は再び愛花ちゃんをみた。