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近くて甘い

第44章 White Prince and Black Prince

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息を切らしながら浩平は、屋上の扉を開けた。



夏は去ったというのに、暑いと感じるほど太陽が照っている。




「浩平くんっ…」




愛花の言葉に急に目が覚めた浩平は、またいつものように、ハッとして愛花の手を離した。




「うわっ…俺なにしてんだろっ…」




フェンスを掴んで反省会に入った浩平のヘタレな背中を愛花は見つめた。



何で俺ってこうやってたまによく分からない積極性が出るんだっ!?!?



それでいながら、変なところで引いてしまう自分に、また嘆きながらも、やはり恥ずかしくてどうしていいか分からない。





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