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近くて甘い

第44章 White Prince and Black Prince

フッと笑った光瑠はニヤリとしながら要のことを見た。



「……いつ王子になったんだ」



「………………からかっているんですか」



文句を言うように強めに返した要のことを光瑠は面白そうに見つめた。



「おっ…」



「きゃっ…すみませんっ….」




ふとその拍子に一人の女子学生にぶつかった光瑠は、慌てて前を見た。




「悪かった…今のは俺の不注意だ」



はぁっと息を飲んだような表情の彼女は、固まったまま反応せずに固まる。



…………困った…




頭を掻いた光瑠は、彼女に顔を近付ける。




「おい…大丈夫か…」


「っ………きゃあぁぁああああ!白王子としゃべっちゃった…っ!!」


「!?!?!?!?」


突然叫び出した彼女は猛ダッシュで消えていった。

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