近くて甘い
第45章 おかえりなさいませ、ご主人様っ!?
言われるがままに、メイド服から制服に着替えた私は、教室に戻ったときの、お客さんの多さに、目を見開いた。
「執事メイド喫茶、ただいま2時間待ちとなっておりまぁす!!最後尾はこちらで〜す!」
まさに長蛇の列…。
これが…
光瑠さんと要さんの威力…。
「真希さまっ…」
「愛花ちゃん?どうしたの?」
愛花ちゃんも制服に着替えた状態で、申し訳なさそうな顔をして私に近付いてきた。
「私のせいでご主人様に執事なんてっ…そんなことをっ…」
「いや…そんな愛花ちゃんのせいだなんてことは…」
「いえっ…こんな事をご主人様にさせてしまうなんてっ…私、首を覚悟していますっ…」
っ????
首????
「ちょっと何言ってるの愛花ちゃん…」
慌ててパニックになっている愛花ちゃんが面白くて私は笑った。
「大丈夫だよ…光瑠さんは…本当は優しいから…」
覚悟しろ…と言われたことは、怖いから今は考えないようにしよう…