近くて甘い
第45章 おかえりなさいませ、ご主人様っ!?
「これは、クラス優勝間違いなしだわ…」
脇から呆然と列を眺めていた梨子が私たちに近付いた。
それで…気になるのは…
「光瑠さんも、何だか人が変わったみたいですごく怖いんだけど…」
「えっ…?」
梨子の言っている意味が分からずに、私は、入り口の方へ行って中を見た。
相変わらずきゃあきゃあと女の子の声がすごい。
それとともにカシャカシャと写真を撮る音も鳴り響く。
「おかえりなさいませ、お嬢様…」
うわ…
妖艶な要さんの笑顔…
あんな風に囁かれたら…そりゃあ女の子は嬉しいよな…
で…問題は…
人でごった返している中で、私は、名前通り一際光っている光瑠さんの事を見付けて遠目から見つめた。