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近くて甘い

第4章 ファミレスと意地悪王子

「だからあの少年もあそこまで凄んできたんですね…」


「えっ…?」



呆れた様子で片手で頭を抱える要さんを私は不思議に思いながら見ていた。



「本当、あなたは罪深いですね…。それに男といたと社長が知ったらまた逆上しますよ。」



うっ…
それはっ…


言葉に詰まって要さんを見る。


要さんは困惑する私を片眉を上げて見下ろすと、再びニヤリと笑った。



「まぁ、あなたが僕を選べば、そんな社長の怒りから守ることは容易いですが…」


「へっ?」



再びグッと握られた手を私は慌てて振りほどいた。



「もっ、もう!からかうのもいい加減にしてください!」

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