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近くて甘い

第48章 想いは混ざる



「とにかく、お前がいいっていうまで俺は帰らない。しばらくここに泊めてもらうから」


「えっ?ちょっ!だってハル会社は!?」


そう言いながら、加奈子は、アッと声を上げる。



そうだ…


ハルの実家は自営業のお店だから…ハルはそこを継ぐためにそこで働いてるわけで…



「…父ちゃんと母ちゃんは早くかなと結婚しろって言ってうるさいんだよ。返事もらうまで帰ってくるなとまで言われてる」



はぁと溜め息を着いた春人は、俯くと、すぐに顔を上げて加奈子を見つめた。



「こんなこと説明する必要ないだろ?そんなことを忘れちまうくらい俺の事どうでもいいのかよっ!」



ムッとむくれた顔に、キュンと加奈子の胸がなる。



分かりやすい心臓だ…



そりゃあ来てくれたのは嬉しいし、ハルの事は好きだけど…



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