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春の風

第2章 出会い

────…

どのくらいそうしていただろうか

彼女は泣き止むと、
恥ずかしそうに笑いながら

「ごめんね。みっともないとこ見られちゃった…」

と言った

「もう大丈夫か?」

俺は彼女の頭から手を離した

「うん!大丈夫。そばにいてくれてありがとう!
───…あ、タオル洗って返すね。ぐっしょぐしょになっちゃった!」

そう言うとははっと彼女は笑った



「……それじゃあ…行くね。本当にありがとう!」

「泣きたくなったらとことん泣けよ!全部出した方がスッキリすっから」

「うん。ありがとう!
もう、カラッカラになるまで泣くよ。それじゃあ、またね」


彼女は無邪気に笑って手を振り、そのまま走って行った




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