
春の風
第2章 出会い
「なんかもう昨日失恋したやつには全然見えないな」
「もう立ち直ったから大丈夫だよ。
新しくいい人見つけて、新しい恋するんだ!」
そう無邪気に言った彼女に俺はつい言ってしまったんだ
「へえ〜、じゃあさ……
俺が彼氏になってあげようか?」
「……え?」
彼女は目を開いてキョトンとした顔をしていた
どうして俺はこんなことを言ったのだろうか
ほんの冗談のつもりだったんだ
「だから~俺が付き合ってやろうか?ってこと」
「…何言ってるの!!」
彼女を傷つけてしまったことに俺は気付かなかった…
