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春の風

第5章 部屋

*春樹side*

「…っいってぇ!」

あの下衆野郎思いっきり殴りやがって!口ん中血の味して気持ち悪りぃ…

あのあと俺はすぐに家に帰され、停学処分をくらった

家に帰ってからは何もすることがなくて、とりあえず傷の手当てをしていた


────ピンポーン


「っち、誰だよめんどくせぇ」

……は?

インターホンを見て俺は驚いた

なんであいつがいんだよ。

呆然と画面を見ていたら

──ピンポーン

もう一度インターホンが鳴った


ガチャ


「あ、やほ…」

やっぱり見間違いとかではなく、彼女がそこにいた

少し照れ臭そうに彼女は左手を上に上げていた


「…ご、ごめんねいきなり来て…あ!!家はお友達に聞いて、えと、あの……あ、名前わからないや…髪の毛茶色で短くて…えと」

「……とりあえず入んな」

「あ、うん……お邪魔します…」


彼女は申し訳なさそうにそーっと家の中に入った


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