
春の風
第5章 部屋
「ここ、俺の部屋だから適当に座ってて。飲み物とか取ってくるわ」
「…え、あ、うん」
俺はとりあえず部屋に案内して、台所へと向かった
茶色で短髪って多分友基だな…余計な事を。
てか普通女の子一人で男の家に来るか?
あの子危機感なさすぎないか?
とりあえずお盆にコップ二つとオレンジジュースと適当にお菓子を乗せて部屋に戻った
ガチャ
「あ、座っててよかったのに」
彼女はドアのすぐそばに立ったままだった
「あ、そうだよね!ごめん!」
そう言うと彼女はその場にストンと座った
「……っふ!!はは!お前やっぱおもしれえ」
多分男の部屋に来て緊張してるんだろう
そんな彼女の様子がとてもおもしろくて、つい笑ってしまった
「ほら、ここ座んな」
俺は机のそばにクッションを起き座る場所を決めてやった
