
白姫と炎帝の恋
第3章 恋愛結婚
(良かった……)と思ったのもつかの間。
「お前もそろそろ結婚したらどうだ、白瑛。義姉たちも義妹たちも皆、それぞれ落ち着き、子ができた者もいる。…お前にも幸せになって欲しいのだ。私は。」
ぐっ、と息が詰まる。
白瑛は結婚のことを考えたこともなかった。
考えずともさせられるものだと思っていたし、結婚をしたいと思うようなこともなかった。
「義父上……」
「私はな、お前に、紅炎と結婚して欲しいと思っておる。」
白瑛は驚きのあまり目を見開く。
「私が、紅炎殿と…………………………?」
