あさちゃん
第14章 夏祭り(前編)
夕方、あずさが家に帰ってきた。大学生のあずさの夏休みは、優や美里とは時期がずれる。
あずさ「ゆーちゃん、再来週の土日はどうするの?」
帰ってくるなり、あずさが優に訊いてきた。
優「再来週?なんかあったっけ?」
あずさ「え?再来週の夏祭りのやつ…まだあさちゃん誘ってないの?」
優「えっ?再来週だっけ?」
あずさ「はぁ〜…ちょっとしっかりしてよ」
優「ご…ゴメン…」
あずさ「せっかくあさちゃんと仲良くなったんだから、こういう時に誘わなきゃ…」
優達の地元は、8月の半ばに市をあげての夏祭りがある。初日は地元に伝わる踊りを、市内中心部の繁華街で参加団体が練り歩く。優達がそれに出るというワケではなく、それを見て『残暑を忘れる』というものらしい。
メインは二日目の花火大会。一万発と、地方都市のなかでも規模は大きくないのだが、優や美里達の中高生にとっては、年に数える程しかないお祭りだった。
しかも、例年カップルや若者が集まるので、去年の優の様な独り身は、なかなか近くで見るということには縁遠いものだった。
あずさ「ゆーちゃん、再来週の土日はどうするの?」
帰ってくるなり、あずさが優に訊いてきた。
優「再来週?なんかあったっけ?」
あずさ「え?再来週の夏祭りのやつ…まだあさちゃん誘ってないの?」
優「えっ?再来週だっけ?」
あずさ「はぁ〜…ちょっとしっかりしてよ」
優「ご…ゴメン…」
あずさ「せっかくあさちゃんと仲良くなったんだから、こういう時に誘わなきゃ…」
優達の地元は、8月の半ばに市をあげての夏祭りがある。初日は地元に伝わる踊りを、市内中心部の繁華街で参加団体が練り歩く。優達がそれに出るというワケではなく、それを見て『残暑を忘れる』というものらしい。
メインは二日目の花火大会。一万発と、地方都市のなかでも規模は大きくないのだが、優や美里達の中高生にとっては、年に数える程しかないお祭りだった。
しかも、例年カップルや若者が集まるので、去年の優の様な独り身は、なかなか近くで見るということには縁遠いものだった。