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あさちゃん

第18章 宴(うたげ)

あずさの部屋

あずさと玲於奈は、なかなか寝付けなかった。

皆の前では平然としていたあずさだったが、玲於奈と二人きりになると、やはり気まずい。

玲於奈も同じ。あずさのあの表情や行為は、忘れようにも忘れられなかった。

お互いに押し黙った気まずい雰囲気の中、玲於奈が口を開いた。

玲於奈「弟クン…人気あるね…」

玲於奈の話しに反応しない訳にはいかないあずさは、

あずさ「ん?…うん、そうみたいね」

と、素っ気ない感じで返す。

玲於奈「今日は、本当にごめんなさい。山口を困らせようとしたら…こんな風になって…」

あずさ「そういうことは、弟に言って。まぁ、正直なところ、『よくもまぁ舐めたことしてくれて』って思ったけどね」

玲於奈「…弟クンには感謝しなきゃね…」

あずさ「それはそうね」

玲於奈「彼女…居るんだよね…」

あずさ「残念ながら」

玲於奈「あ〜ぁ…」

あずさ「何それ?」

玲於奈「…いいなぁ〜…彼女」

あずさ「…寝るよ」

それ以降、二人は朝まで会話を交わさなかった。
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