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あさちゃん

第3章 遭遇

翌日、優はあさみと二人っきりになる時を待っていた。当然姉二人と違って、気軽に声をかけるなんて出来ない。

『声をかけたけどダメでした。アハハハハw』で済ますことも考えたが、そんなことを言えば、何をされるかは簡単に想像はつく。何としても、あさみにOKを貰わなければならない。

『別に今日じゃなくても良くね?』と優は思っていたが、二人の機嫌を損ねると自分に災難が降り掛かる。

『大橋さんには悪いけど、ここはお願いするしかないなぁ…』
そんな気持ちで朝からチャンスを待っている優。だが、こんな時に限ってなかなかそんな状況にならない。まぁ、普通に考えてそんなに簡単に物事が進む訳はない。

昼休みの時が一番の狙い目だったのだが、あさみは他の女子と楽しそうに談笑している。どう考えても、優が入る余地はない。

結局あさみには声をかけられずじまいで、昼休みは終了。放課後もあさみは仲の良さそうな女子と一緒に下校していった。

帰宅した優は姉達から羽交い締めにされ、全身くすぐりの刑を受けた。

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