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あさちゃん

第17章 条件

新学期が始まった優は、あさみの前では努めて明るく振る舞っていた。

しかしその心中は穏やかではない。

いつまたあの女性に何を言われるか…それが頭を過る。

幸いにも、あさみには何も起きていないことを考えると、どうやらまだ何も始まってはいない様だった。



新学期が始まって二週間が過ぎた頃、再び玲於奈が優の目の前に現れた。

その日、あさみが珍しく風邪で学校を休み、優はいつもより早い時間に帰っていた。

家まであと少しという所で、後ろから声をかけられた。

玲於奈「や〜ま〜ぐ〜ち〜クン!」

優が振り返ると、そこには秋本玲於奈が立っていた。

優「あ!」

玲於奈「そんな顔しないの。ほら、もっと笑って笑って」

優「何言ってるんですか。笑えるような状況じゃないでしょ」

玲於奈「別にそんな怖いことじゃないんだから…今日は、キミとゆっくりお話しがしたいの」

優「な、何ですか?何を話すんですか?」

玲於奈「キミの今後について…ちょっと長くなるけどね〜」

そう言いながら、例のプリクラを取り出す玲於奈。

優「…」

玲於奈「まぁ、ここじゃなんだから…キミのお部屋でゆっくりと…ね?」

優「…分かりました。そうしたら、彼女には何もしないって、約束してくれませんか?」

玲於奈「はぁ?何言ってんの?wどうするかなんてあたしのさじ加減でしょ。キミには指図されないよ〜」

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