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あさちゃん

第4章 本音

優は顔をあさみの方に向けると、あさみに言った。

優「…あの、大橋さん…それって本当に?」

あさみ「うん。本気でそう思ってるよ」

優「そっか…うーん、何か俺悪いなぁ」

あさみ「え?」

優「いや、大橋さんから好きって言われたのは凄く嬉しいし、ありがたいんだ。ただ…」

あさみ「ただ?」

優「…今、好きって言われて、何したら言いか分かんないんだ。その…俺、競馬とかそういうオヤジ臭い趣味ならイケるんだけど…」

あずさ「ゆーちゃん何言ってんのよ!」

美里「そうよ、せっかくあさちゃんが、アンタのこと好きって言ってくれてるのに!」

優「でも、本当にどうしたら良いのか分かんないんだよ…」

美里「アンタ本当にアホだわ…そんなもん(趣味)、捨てればいいでしょ!」

あずさ「そうよ。分からないなら、取り敢えずヤったら良いのよ。それから、お互いのことが分かってくるんだから」

優「姉ちゃん…色々飛ばしすぎ…」

美里「別に飛ばしてないわよ。中二で初体験とか、普通でしょ」

優「そういうとこが、飛ばしすぎって言ってんの。好きって告白されたら、普通、『付き合う』ってなるでしょう?その『付き合う』っていうことが分からないのに、いきなりヤるってどういうことなの!」

あずさ「そういうのを、男の甲斐性っていうの。ゆーちゃんみたいな中学生は皆お金持ってないんだから、テレビみたいなデートしなくていいの」

美里「まさかアンタ…そういうドラマみたいな恋愛妄想してるの?バカじゃないの」

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