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あさちゃん

第9章 思惑

翌日

優、美里、あずさは一緒に朝食をとっていた。

優は、昨夜のあずさとのことが気まずく、まともにあずさの顔を見ることができなかった。

あずさと美里は、互いに優のことで冷戦状態だった。

気まずい沈黙が漂う中、

母「昨日、なんか二階から声がしてたけど…三人とも夜更かししちゃダメよ」

母の言葉が、それぞれの心に痛いほど響いた。



美里の高校

美里はイライラしていた。学校に着くなり、誰も使っていない下駄箱の下の部分を蹴りを入れ、そのまま教室に上がっていった。

教室では、既に登校していた美里の友人達が、美里に声をかけてくる。普通に挨拶を返す美里。なるべく友人達には、顔に出さない様にしていた。

しかしその中の一人・清水香織(しみずかおり)は、美里の様子が気になり、美里に声をかけた。

香織「美里?なんかあった?」

美里「…ん〜、まぁ、ちょっとね…顔に出てた?」

香織「いや…ただ何となくいつもと違うなって」

美里「ありゃ…香織にはバレるなぁ〜」

香織「そりゃあ、中学から一緒にいると、ある程度はね」

香織は美里と同じ中学出身。互いに男好きで、快楽主義的なところも似ている。

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