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無口な彼

第2章 意識




なんとも心無い杉瀬を机に突っ伏したままにらみあげる。


すると杉瀬、目を見開いたままもう一度俺の頭をポンポンと撫でて言った。


「っと。なんか、真剣に具合悪い?」


「・・・・。」


真剣にってなんだ。真剣にって。頭痛えの嘘だと思ってたのか杉瀬お前こら。


それにしても、俺はそんなに顔色が悪いのだ
ろうか。少なくとも真剣に具合悪い様に見えるくらいは、顔色が良くないらしい。



これもぜんぶ、篠原のせいだけど、


「なんだよ。なんか具合悪くなるようなことあったの。」


なんて心配そうに聞いてくる杉瀬に、まさか篠原にキスされたけど放置されてていろいろ悶々としてるなんて言えそうにない。


そんなこと杉瀬に知られたらもうそれは死活問題というやつで。馬鹿にされて終わるに決まってる。


「なんもない。頭痛い。」


すんごく言いたくなくて、杉瀬の問いかけに小さく返事をしてみる


そんな俺に杉瀬は少しだけ怪訝な顔をして、
ふーん。と鼻を鳴らした。


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