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無口な彼

第1章 よくわからない






「田口ー!」



杉瀬が俺の名前を呼んだ。


なんだよと言葉を発する前に呼ばれた方向へと顔を向けると、教室の1番前のドアには杉瀬と共に、嫌というほど見覚えのある男が立っていて。


俺は無意識に眉をギュッと寄せた。


「篠原が呼んでるんだけど!」



なんで、俺?


杉瀬が発した言葉に、率直な疑問が頭に浮かんだ。


篠原と呼ばれる男に目を向ける。


そこにはやっぱり嫌というほど見慣れた、顔が整っている男がいて


俺は、眉をギュッと寄せるしかなかった。





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